ヤブコウジ1 ヤブコウジ2

    
ヤブコウジ 
(ヤブコウジ科)

 茎の高さが十aから二十aと低いため、一見、草と思い勝ちだが歴とした常緑の小低木である。
 丘陵地の林床に自生し、斜上する細くて長い地下茎を伸ばして繁殖するため、群落をつくることが多い。
 葉は厚く光沢があり、茎の上部に三、四枚づつ二、三段に輪生する。夏場に下向きに白い花が数個垂れて咲く。晩秋、実は赤く熟す。
 名は薮の中に生える柑子(赤い果実。蜜柑の古名)で、別名はセンリョウに比して小さいので十両と言う。