ショウブ 
(サトイモ科)

  この「菖蒲」はアヤメ科のハナショウブとは全く違うサトイモ科のショウブを表す字である。
 簡単に言えば昔、五月五日の端午の節句に家の軒先に吊るしたり、風呂に入れたりしたあの花のない菖蒲である。今ではそのショウブも減ったし、習慣も消えた。
 池や沼の縁などの湿地に生える多年草で、節の多い地下茎がある。花は葉茎の途中から小指が出たような状態で黄色の小花を多数集めて咲く。目立たない。
 独特の香りがこの植物の生命と言える。