ムラサキシキブ 
(クマツヅラ科)

 高さ二、三bになる落葉低木で、雪国植物園内では普通に沢山ある。
 なんと言っても、この木の良さは秋の光を浴びて輝く優雅で可愛い紫色の実をつける点にある。
 どなたが命名したのか知らないが、源氏物語の紫式部をこの木の紫の実に重ね合わせたものだろう。その人の洒落たセンスに感嘆せざるを得ない。
 しかし、この花は実の方が有名であるため話題にならないが、葉にかくれるよう咲く淡い紅紫色の小さな花も優雅で美しいのである。