ムラサキケマン 
(ケシ科)

 羽が透けて見える感じのゆったり飛翔するウスバシロチョウの食草として有名だが、草全体が非常に柔らかく弱々しいイメージを受ける。紫華鬘と書くけれどケマンとは花に糸を通して作った首にかける花輪のことで、そうした花輪の花に似たような花であり、咲き方をすることから名付けられた。この草の特長は人家周辺の竹薮や土手や林の下などで結構群れて生えるけれどその場は湿った日陰のことが多い。実は熟すと黒い種を飛ばして夏には姿を消す越年草である。