マイヅルソウ 
(ユリ科)

  山野草に興味を持ち始めた頃、この草の名前に惚れ込んだ。舞鶴草、つまり葉の形やその葉脈の様子を羽を広げて舞う鶴に見立てたという。なんともよい名前をもらったものだと思った。
 山地から亜高山帯で生育しているこの山草は、もちろん雪国植物園には自生していない。山草展示会のあと、いらないからともらったものだ。可哀想なと、早速、入口近くの石庭の岩の間に植えてやった。
 もう六、七年経つが、元気に小さな花を咲かせている。草丈五a、可愛い。