ケキブシ
 
(キブシ科)

 早春の春告げ花といってよい。冬枯れの山肌に、この黄色のかんざしを思わせる花が、横に張った枝咲きに幾百と垂れ下がって咲く姿は一見に価する。
 遠くから見ると花穂全体が花のように見えるが、近づいてみると、約七_位の鐘状の花が穂状に集まっている。花期には葉が出ていない。雌雄異株なので、雌株には花後、緑色の球形の実がつく。
 昔、お歯黒の染め剤として使われた五倍子(ぶし)の代用とされたので木五倍子(きぶし)と命名された。