ホウチャクソウ 
(ユリ科)

 宝鐸草と書く。宝鐸(ほうたく)とは寺院の軒や五重塔などの屋根の先にぶら下がっている大きな風鈴に似ている飾り物のことだ。それが訛ってホウチャクソウになった。
 この草は山地の林の下や杉林の中に生える。草丈は五十a前後で茎は直立し、上部がふたまたに数回枝分かれし、葉のわきに細長い風鈴のような黄緑色に近い白い花を二個ぶら下げて咲く。その花の姿が宝鐸に似ているので命名された。
 すっきりとした草姿で好感がもてる。