ドクダミ 
(ドクダミ科)

 子供の頃、日当たりの悪い庭の片隅で咲いていたし、触ると臭いし、おまけにドクダミのドクは人間を毒するものと思いこんでいたので、嫌いな花だった。
 雪国植物園の杉林で群生しているのを見てから見方が変わった。兎に角、群落の美しさと一つひとつの花が結構綺麗なのである。更に図鑑などの解説で、十薬と呼ばれて薬効があり、そのため名前の由来が毒をやっつける意味で毒痛みだろうという文章を見て、すっかりこの草が好きになってしまった。