デワノタツナミソウ 
(シソ科)

 草丈は三十a位、葉は対生する。葉の上に伸びた茎に、数個の花が首をうんと伸ばして一斉に同じ方向を見ているように咲く。
 花の長さは一・五a程で青紫色の唇形であるが茎につく花のつき方が独特で面白い。花は基部でやや直角に立ち上がる。その花姿を先人達は波頭が立っているようだと立浪草と名付けたと言う。名付け親の鋭い観察眼と想像力に敬意を表したく思う山草である。
 デワは出羽の国で、北陸から東北地方の日本海側植物である。